作り手の思いを伝え、こどもたちや配り手へ繋ぐ「手の長いおじさんプロジェクト」

2011年の震災を機にスタートした「手の長いおじさんプロジェクト」。使用には差し障りない程度の小傷がある「ハネモン」の器を作家から譲り受け、こどもたちへと届ける活動です。

「手の長いおじさんプロジェクト」公式ホームページ

発起人であるガラス工芸作家・石川昌浩さんの「環境や自然への興味が湧き、将来への豊かな暮らしへの助力となれば」という願いから始まり、取り組みを続けています。

当初はイベントなどで不定期的に活動を行なっていましたが、2019年からは毎年、養護施設や里親家庭などを巣立つこどもたちを対象とした「お渡し会(頒布会)」の形式で実施。プロジェクトの趣旨に賛同した各地の作家からも多くの想いと器が寄せられて、2021年には100点近い作品をこどもたちに渡すことができました。

さらに多くの作り手や企業に参画いただけるようになり、現在は年に2回のペースで頒布会を実施。器だけでなく衣類の寄付も増えてきて、活動の輪がますます広がっています。

頒布会ではこどもたちに直接器を手渡すことに重きを置き、このプロジェクトを通してさまざまな人たちが応援していること、いつでも立ち寄れる居場所があることを伝える場としても、大切に育んでいます。

今後も単なる「生活支援」ではなく、精神的なゆとりや自らの道を作るためのヒントなど、こどもたちの未来につながることを目指して活動していきます。