民族コレクション 「ブリコラージュ展」

文化人類学研究者の山口吉彦さんが、各地の少数民族と生活を共にしながら収集した貴重な民族コレクションの中から
壊れてしまったパーツを譲り受け、アーティストの手で新たな作品へと生まれ変わらせる「ブリコラージュ展」。
20組の作り手とともに、今年も開催いたします。

神秘に満ちた大自然の中で育まれたモノから
今を生きる私たちは何を受け取り
その先の世代へ循環させていくのか。

多様なルーツと表現を持つTRACING THE ROOTS出展アーティストたちが生み出す息吹を、ぜひご覧ください。

※ブリコラージュとは、ありあわせの道具や材料で、自分の手で創造すること
※作品はすべて販売し、売上の一部は「一般社団法人アマゾン資料館」のコレクション維持・保存に活用いたします。

 

民族コレクション 「ブリコラージュ展」

2023.10.10 Tue – 10.15 Sun 11:00-18:00
* Fri 13:00-18:00、Sun 11:00-17:00

 

山口吉彦(文化人類学研究者)
1942年山形県鶴岡市生まれ。1967年頃からフィールドワークを始め、アジアやアフリカなど85ヵ国をまわる。1971年からアマゾン流域の調査を開始。帰国後、地元鶴岡市で国際理解と交流促進に尽力し、アマゾン民族館の館長を務めた。2005年には鶴岡市市政功労者表彰を受ける。一般社団法人アマゾン資料館顧問。

昆虫好きの少年が最初に憧れたのは、アマゾンの森の巨大なカブトムシや輝く青いモルフォ蝶のいる”昆虫王国”でした。その後、フランス留学中にレヴィ・ストロースのフィールドワークに魅了された氏は、アマゾンに住む先住民の生活や文化にも深い興味を持ち、夢をさらに膨らませ、40年以上にわたり、アマゾンの自然と文化、その調和に関する調査・研究・資料収集を行っています。
https://amazon-resources.org/

 

 

 

山口吉彦氏からのメッセージ

「アマゾンに住む先住民は、自らを森の一部と認識し、自然の恩恵と、受け継がれてきた知恵をもって生活に必要な道具を作り続けてきました。私が彼らから引き継いだ道具の数々は、半世紀経った今でも土に還ることなく、先住民の精神性を残したまま原形をとどめています。この度の、破損した民族資料に現代アートの感覚という「命」を吹き込むコンセプトの「ブリコラージュ展」はこれまでにない試みであり、どのような作品が完成するかが非常に楽しみです。また、作品の素材にはアマゾン以外の地域の先住民族が身近にあるもので作った生活の品々も含まれていますので、それらを組み合わせることで、革新的かつ多様性に満ちた世界観が生まれるものと期待しております。」