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宇宴

Uen

 

●作品によせて

遠い遠い昔、人々は山の中で ”光る石” を発見した。
大地の血液のような濁りを宿した半透明の石は、太陽の光を集めて、地面できらきらと光っていた。
ある人はそれを、水の精だ、といった。
人々はその石を持ち帰り、恐れ、同時に美しさに魅了された。
ある者は加工して身につけ、ある者はお守りとして持ち、またある者は神を宿すと崇めた。
すべての自然物がそうであるように、美しさは畏怖の念を内包する。
私たち人類が命を賭して、生存の道を取捨選択してきた名残だろうか。
ーーー
テクノロジーは一見、美しくも恐ろしい自然と人間社会とを分断する利器のように思われる。
しかし、感性として私たちの心の奥に残された本能はいつまでも変わらない。
太陽光を発するLEDを使用した、タッチセンサーによって点灯する「水晶灯」。
あのとき、地中から ”光る石” を見つけた人も、こんな光景を目にしたのではないだろうか。

 

 

 

 

譲り受けたパーツ|水晶(ブラジル)
Parts used|Crystal(Brazil)

 

 

 

 

 

 

 

宇宴
1985年福岡生まれ。美術大学にて写真を専攻。元オーディオ専門誌編集者。
古民具のかつての用途を生かした一点もののスピーカーや、採集した水晶で照明を制作。人が本能的に心地よさを感じる“ノイジー” な音や光、造形を探求している。
https://www.instagram.com/uen______/

 

 

※作品は全て展示、販売いたします。
※クレジットカード決済のみのお取り扱いとなります。
※作品は会期終了後にご郵送いたします。

*All works will be on display and for sale.
*Payment is by credit card only.
*Purchases will be mailed after the exhibition.

 


 

Uen
Born in Fukuoka in 1985. Majored in photography at an art college. Formerly an editor of an audio magazine.
Create one-of-a-kind speakers that make use of old folk tools that were once used in the past, as well as lights made from collected crystals. He is exploring noisy sounds, lights, and forms that people instinctively feel comfortable with.
https://www.instagram.com/uen______/