手の長いおじさんプロジェクト2022

使用には差し障りない程度の小傷がある「ハネモン」の器を各地の作家から譲り受け、サポートの必要なこどもたちに届ける「手の長いおじさんプロジェクト」。マザーディクショナリーではその運営を行なってます。

2011年の震災を機にスタートし、当初はマザーディクショナリー主催のイベントなどで不定期的に実施していましたが、2019年からは毎年「お渡し会(頒布会)」の形式で実施しています。

***

2022年3月、この春で養護施設や里親の元を卒業する18歳のこどもたちに器の頒布会を開催。
器やグラス、お箸など、14名の作家さんたちがお送りくださった「ハネモン」は400点を超えていました。

頒布会当日。
最初は少し離れて眺めていた学生さんたちも、ひとつ手に取ると、惹きつけられるように
次々と器を手にし、いろいろな角度から眺めてみたり、もう一度握り直してみたり。手作りならではの器の味わいを楽しみ始めたようでした。

「すごく手に馴染む…」と小ぶりの湯のみを手にした子。
「これにはアイス入れたい」と、綺麗なガラスの器を見つめる子。
料理が好きだという男の子は、淡い色合いの大皿を選んでいました。
「これならパスタにも使えますよね」と、盛り付けのイメージまでしっかり。

新しい生活をリアルにイメージしながら、じっくりと迷いながら器を選んでいたのが印象的でした。

器をご提供いただいた作り手のみなさま

石川昌浩/吹き硝子
伊藤嘉輝/吹き硝子
井上尚之/陶器
郡司製陶所/陶器
小島鉄平/陶器
平岩愛子/ガラス
松本かおる/陶器
松形恭知/陶器
十場天伸/陶器
十場あすか/陶器
鈴木稔/陶器
伊藤丈浩/陶器
坂本創/陶器
松本行史/木工

今回は、読売新聞、東京新聞、山陽新聞からの取材も入り、本プロジェクトへの理解や興味が少しずつ広がっています。

2022.3/28 東京新聞 

 

2022.3/6 読売朝刊