渡部萌

●作品によせて

 

麻繊維:植物が地面から天に向かって生えるエネルギーがそのまま保存されたような素材。
固い束を解していくと、採集した場に生えていたのだろう他の植物も絡めとりながら小束にわかれて床に広がった。
うねりと勢いを、私もその感じと一緒になったら編みあがりました。

 

魚籠:誰かが作った道具を解体するのは、その作る手を追体験するみたい。
見ているだけでは知らない溝や、素材の使い分け。なるほど、ふうん、と相槌を打ちながらの逆再生。
地形や狙う魚によって形状も変わるのだろうけど、魚事情に詳しくない私には今のところ分からない。

 

骨人形:アマゾンから持ち帰ってきて保存していたものが、
最近になって鶴岡のネズミに骨以外きれいに食べられてしまったらしい。
生き物はどこからでも、必要なものを当たり前に見つけ出すのだなあとおもった。

 

 

 

 

 

譲り受けたパーツ|麻、魚籠、骨(バングラディッシュ、ブラジル)

 

 

 

 

 

 

渡部萌 / 編組品作家
1996年東京都生まれ
蔓や樹皮を採集し、かごをはじめとした編組品の制作に取り組む。
https://www.instagram.com/moe.watanabe/

 

 

 

 

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