「もの」と生
身につけるもの
時にその人の深い意思をあらわし、
触れては身体と一体となり、その一部になる
手におさめ、見つめ、そして心におさまるもの
ある人の生活や、心と結び
あるいは記憶の中で蘇る、ひとつの感触のような
「もの」
金属で、身につけるもの他様々な制作をしています。
ものを作ることは、日々起こる兆しを身体で受け取るありがたい生業です。
溶解して流れでた銀の塊、切り出した痕の残る銀板の欠片
彼方の方へ出でゆく線(自由を求めて)
内側にベクトルを向け、どこまでも籠っていく線
そして、色と色との境界から立ち上ってくる曖昧な領域など
どれもその瞬間に魅力を凝縮しています。
そしてその小さなものは、人へ渡り、その瞬間からその人と共に
新たな動きを生みだしていきます。
その動きを遥かにし、またいただくものに躍動する、制作の日々です。